とび色の誘惑

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平成27年の風景印改廃まとめ

   

平成27年1月~12月に改廃された風景印について振り返ってみました。一年間のトータルで見ると、新しく誕生した図案は73件(新規+図案変更)、消滅した図案は49件(廃止+図案変更)となっています(平成26年のまとめはこちら)。

※私が把握しているかぎりの情報による手集計です。正確を期していますが、過不足や誤りのある可能性がありますので、参考程度にご覧ください(なにかお気づきの点がありましたらご教示のほどお願いいたします)。

平成27年の風景印データ

新規配備 38件
竹岡、長岡中島、名古屋吉根、神奈川、恵庭駅前、江崎、函館石川、西大寺大宮、川上、東松山白山台、川井、朝倉、因幡社、鳥取若葉台、岩美大谷、岩美院内、岩美蒲生、豊実、散岐、神戸、湖山、八東、船岡、下私市、中私市、桐生本町二、猿和田、千田、新庄大手町、新庄金沢町、粟生津、真人、初狩、東山、湯谷簡易、三仏生、ひじり野、仙台荒井
廃止 14件
箱崎、大阪南港コスモタワー内、豊崎、小平小川、八王子八幡町、浅川、メルパルク長野、大手町一、富山総曲輪、下関上田中二、海尻、奥、泊ふ頭、旭川一条東
図案変更 35件
本所一(旧局名:本所二)、札幌駅パセオ、羽前広野、高松レインボーロード(旧局名:高松桜町)、加須、姫路、珸瑤瑁、津山大谷(旧局名:津山川南)、本所吾妻橋駅前(旧局名:墨田吾妻橋)、東俣、増田、イオンモールとなみ(旧局名:砺波本町)、智頭、山形、末恒、河原、鳥取大正、鳥取富安、鳥取瓦町、鳥取立川、鳥取本町、頓原、新庄、新庄大町、新庄駅前、荒尾万田、河合、帯広、袖浦、豊島区役所前(旧局名:池袋グリーン通)、元西(旧局名:元西馬音内)、名古屋中央(旧局名:名古屋中央名古屋駅前分室)、仙台八木山本町、厚別信濃(旧局名:厚別東)、名古屋柳橋(旧局名:タワーズ内)
局名改称 6件 ※図案変更なし
茂原大芝(旧局名:茂原野巻戸)、利尻香深(旧局名:香深)、利尻くつがた(旧局名:沓形)、利尻おしどまり(旧局名:鴛泊)、大分駅内(旧局名:大分金池)、名古屋西(旧局名:名古屋中央)

鳥取県東部22局で一斉配備

末恒郵便局の風景印今年もっとも大きかった動きは、7月23日、鳥取県東部郵便局での一斉配備です。

これは、鳥取県鳥取市、八頭郡、岩美郡の郵便局でつくる「鳥取県因幡地区連絡会」が企画したもので、未配備の13局への新規配備と、9局での図案変更が実施されました。

昨年、大阪府阿倍野区内で実施されたケースとは異なり、それぞれ趣向を凝らした図案で、収集の楽しみが十分にあります。

「手紙文化の振興と観光振興」を目指した取り組みだそうですので、ぜひこれからも積極的に活用してほしいですね。

山形県新庄市内5局改廃

新庄金沢町郵便局の風景印8月24日には、山形県新庄市内の5局(新庄、新庄大手町、新庄金沢町、新庄大町、新庄駅前)で、風景印の新規配備および図案変更が実施されました。

新庄局によると、「新庄市役所の観光産業担当部局より風景印の変更について提案があり対応した」とのこと。図案には、新庄市のキャラクター「かむてん」、市花「あじさい」、かむてんが住むとされる「神室山脈」が共通で描かれています。

「かむてん」は、新庄市の北東にある神室山に住むとされる天狗で、名前は市民からの公募で決定されたものだそう。なお、キャラクターデザインは、新庄市出身の漫画家・冨樫義博氏だということです。

新庄局の旧図案は、雪ん子を描いた雪国らしい好きな図案だったので変更はちょっと残念です。やっぱり地元の方からすると、そういうのは古くさい、と思ってしまうのでしょうか。

ご当地キャラクターを描いた風景印

これはもうここ数年の流れとして定着してきてしまった感がありますが、ご当地キャラクターなど、「親しみやすいキャラクター」が描かれた図案が今年も数多く登場しました。

図案にキャラクターを取り入れた風景印の例

【左】奈良・河合局「すな丸」(河合町イメージキャラクター)【中】北海道・ひじり野局「かぐらっき~」(東神楽町マスコットキャラクター)【右】北海道・函館石川局(詳細不明キャラ)

前述した新庄市のケースのように、そうしたキャラクターを図案に取り入れることで、自治体と一体になって風景印を観光資源として活用しよう、というのは一定の意味があることとは思います。郵便局単体では周知が難しくても、そうした方法ならメディアに取り上げられるようなことも期待できます。

ただ、風景印ファンとしては、観光地の記念スタンプと変わらないような、あまりに安っぽいデザインは受け入れがたい、というのが本音です。どこまでが安っぽくてどこからが安っぽくないのか、というのは個人の主観であって、一般化することはなかなか難しいのですが。

全体のデザインとしてうまく取り込んでいるものと、何のひねりもなくそのまま使ったものなどいろいろあります。キャラクターがど真ん中にデカデカと入ってくるのが許されるわけで、もはや風景印のデザイン理念はいずこへ……といってもこの流れは止まらないでしょう。

いつの間にか掲載されていた増田局の情報

増田郵便局の風景印現在、日本郵便の風景印公式アナウンスページに、秋田県横手市・増田局の風景印情報が掲載されており、使用開始年月日のところには、「平成27年6月1日」とあります。

増田局は以前から風景印を使っていたので図案変更となるわけですが、この情報はその当時掲載されていなかったような……と、この記事を書くためあらためて見なおしていたときに気づきました。

調べてみると、同じく気が付かれた方がいらっしゃるようで、このような記事があります。

参考記事
雑記・・・未だに公式発表のない改正図案風景印(あずましい風に吹かれて・・・)

もしかすると、この方からの指摘があったために掲載されたのかもしれません。

掲載を忘れていたのか、あえて掲載しなかったのかは不明ですが、遡って掲載するにしても、この情報をいつ掲載したのかを明記してくれないと意味がないではありませんか。

新しい風景印を作るにはそれなりの動機があるはず。どうしても使用開始初日の日付けで押印しなければならない理由はありませんが、せっかく作ったのですから積極的に告知してほしいものです。

*  *  *

さて平成27年も今日まで。一年間ご覧いただきありがとうございました。来年も、どうぞよろしくお願いいたします。

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 - 風景印や切手の話題 , ,

Comment

  1. 中出吉彦 より:

    今年もいろいろと情報をいただき感謝しております。
    鳥取の件については1月に収集で回っているときに、増える話があるからまた来ないといけないですね(笑)と言われましたが、現実になって嬉しいですね。
    秋田の件ですが、東北地域は情報の出が悪いと感じています。今回のように図案変更で出ないのはあまり内容ですけど、廃止だけだったたら、風景印のサイトには出ないことが何度かありました。
    ま、義務ではないのでしょうが、載せてほしいですね。
    今後ともよろしくお願いいたします。

  2. 市村良二 より:

    引用元(増田局風景印)の者です。
    11月初旬に改正された事実を知って増田局へ郵頼、その際、ほとんどの郵趣家が知らない状態なので速やかに日本郵便HPへ掲載するよう、要望しました。
    一方、昨年末12/30、直接、増田局へ訪問することができ、改めて増田局長へ経緯をお尋ねしました。
    今回の図案改正は、横手市増田町が歴史的街並みを保存している地区として国から認定され、それを機に風景印図案を一新することなり、同町にある「まんが美術館」の協力を得て(矢口氏も承諾)、図案の一部に三平君を描くことになったそうです(数パターン描いてその中から選定)。その後、図案改正を東北支社へ申請、6月1日付けで使用することになりました。
    当然、増田局では日本郵便HPや郵趣誌へ掲載されたものと思っていたそうですが、実際は東北支社サイドで本社報告や郵趣誌への情報提供を忘れてしまい、そのまま放置、5ヶ月間、郵趣家は誰も気づかなかった次第です(三平君を描いているのに使用初日に郵頼が1件もこなかったのは不思議に感じたそうです(当り前^^;))。
    いずれにせよ、今回の情報掲載遅延は日本郵便東北支社に原因があり、増田局に何ら瑕疵は無いことを申し添えます。
    また郵趣ウィークリーに情報が掲載されてからは、相応に郵頼が舞い込んでいるそうです(局長氏談)。

  3. teishaba より:

    >中出さま
    コメントありがとうございます。たしかに、廃止だけの情報は出ないことがありますよね。広報もサービスの一環ということなのでしょうけれども、情報を待っている人がいるというのを忘れないでもらいたいですね。
    こちらこそ、今後ともよろしくお願いします!

  4. teishaba より:

    >市村さま
    はじめまして。引用させていただいた内容について、詳細な情報をご教示くださりありがとうございます!
    支社で情報が止まっていたのですか……このご時世、どこからか情報が出てきそうなものですが、5ヶ月にわたって誰も気づかなかったとは。地元の新聞等にも取り上げられなかったのでしょう。横手市報や市役所のFacebookでも言及されていないようでした。きちんと周知されていれば話題になったと思われる図案だけに、残念です。私も、遅ればせながら郵頼させていただこうと思います。

    ところで、市村さまのブログはよく拝見させていただいており、その深い見識と行動力にいつも感服いたしております。このような拙い内容のブログでお恥ずかしいですが、今後ともどうぞよろしくお願いいたします!

  5. 波照間 より:

    自身秋田へも仕事で良く行くため、風景印も直接押印にいっていました。
    増田局の件はこのサイトで知りました。
    特産のりんごの注文をしたりして何度か行っていた局だったのですが…
    キャラクターメインの風景印…「風景」とは何を示すのか考えてしまいますね。蔵の町としての蔵が描かれていたことが救いですがリンゴや真人公園の図案が無くなったのは残念です。

    昔は、記念に風景印はいかが的な案内が局内や入口にあったりしましたが、最近そのような告知的なものは見ませんね。
    初日使用の日付などでこだわる人にとってはこういう事態は唖然とするのでしょう(震災以降はそのこだわりを持つ人は減ったと思いますが)。もし、6月1日付けの風景印をたまたま押印した人がいればラッキーでしょうね。

    ご存じの方もいらっしゃると思いますが、鶴岡市朝日郵便局の風景印がいつのまにか廃止されていました(二年程前に訪問した時にすでにとっくに廃止したとのことと言われました)。

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