朝日ビル内郵便局の風景印(東京都中央区)※H25.8.23廃止
石川啄木ゆかりの地に立つ碑
【使用期間】平成9(1997)年9月9日~平成25(2013)年8月23日
【図案説明】朝日ビルと石川啄木の歌碑に銀座の街灯を描く
東京都中央区・朝日ビル内(あさひびるない)郵便局の風景印です。
東京・銀座の、東京朝日ビル内にあった郵便局です。
局舎移転・局名改称にともない、平成25(2013)年8月23日でこの風景印は廃止となりました(移転後の局名は、銀座みゆき通郵便局)。
局が入っていた朝日ビルは、1964年2月29日開業(株式会社朝日ビルディングのホームページ)だそうなので、築50年になりますね。
風景印に描かれている石川啄木の歌碑は、このビルの前にあります。
京橋の瀧山町の
新聞社
灯ともる頃のいそがしさかな
私は知らなかったのですが、石川啄木は朝日新聞の前身である「東京朝日新聞社」で、校正係として働いていたのだそうです。
「京橋の瀧山町」は今の銀座6丁目付近、つまりこの朝日ビルの場所で、ビル名もそこから来ているのですね。
歌碑の説明文にはこうあります。
石川啄木が瀧山町の朝日新聞社に勤務したのは明治42年3月から45年4月13日27歳でこの世を去るまでの約3年間である。この間彼は佐藤真一編集長をはじめとする朝日の上司や同僚の好意と恩情にまもられて、歌集「一握の砂」「悲しき玩具」詩集「呼子と口笛」など多くの名作を残し、庶民の生活の哀歓を歌うとともに時代閉塞の現状を批判した。
銀座の人びとが啄木没後満60年を記念して朝日新聞社跡に歌碑を建設したのは、この由緒によるものである。
また、このビルの前には、青い郵便ポストが設置されています(局の移転に伴い、移設されたようです)。
青いポストというと「速達郵便用」を想像しますがそうではなく、銀座・並木通りという場所のイメージから、景観に配慮した色にしてほしいという地元からの要望で設置されたものだそうです。
山間のローカル線で下車すると、木造駅舎の前に置かれたコカ・コーラ社の真っ赤な自販機が、旅人のノスタルジアをぶち壊すことがよくありますが、それと同じ発想なのでしょうか。
でもポストは公共のものであって、その色にも意味があると思うのですが……。
ずらりと並んだ路上駐車のほうがよほど迷惑で、「ポストの色が景観を壊す」というセンスは今ひとつピンとこないなあと。
まあ、好みの問題でしょうけれども。
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